目次

まえがき

訳者のまえがき

はじめに

 

はじめに


 本書は、分散コンピューティングのセキュリティを確立するための課題についての理解を深
めていただくためのものである。問題の全体像と、それをどうすれば解決できるかのアイデア
を示すことに心がけた。 我々は、コンピューティングセキュリティの用語解説書よりもむし
ろ、セキュリティの課題に向き合い始める際に知っておくべき分野に焦点をあてた書を目指し
た。そのため、技術的な話題については話しを選んで説明を限定した。

 例えば、分散システムにおけるパーソナルコンピュータの役割についての詳細は説明してい
ない。DOS や Windowsのパーソナルコンピュータの持っているセキュリティメカニズムがと
ても少ないからである。PCの問題への解決策は、セキュリティ関連のサードパーティのソフ
トウェアかハードウェア製品を追加することである。ベンダー数社が提供しているものについ
ての議論は、分散コンピューティングのセキュリティにまつわるビジネス課題の全体像を解説
する目的で、少しふれている。また、パーソナルコンピュータそのものの説明ではなく、パー
ソナルコンピュータをはじめとする、分散された複数のクライアントシステムが直面している
問題の議論にフォーカスした。

 同様の理由で、ネットワークとシステムへのリモートアクセスに関するソリューションの説
明にも少しふれた。リモートアクセスによって、セキュリティの問題が増えるわけだが、この
固有の問題を解決するための多くのソリューションが市販されている。それらのソリューショ
ンの議論は、本書が主として扱う「どうやってアントラストなネットワークを介した個人を認
証すればよいのか?」という問題の解説で包含されており、特に追加の説明を要しないものと
思う。

 多くの人が各章を順番に読んでいただくことと思うが、人によっては、本書の一部にだけ興
味をお持ちかもしれない。そのために、次のようなロードマップ図を用意して、各章や各項目
が本書の全体の流れの中で、どこに位置しているかをわかるようにした。

[ 図 ]

 このレイアウトが、気になったところから読みたい人と、すべての章を読破したい人のどち
らにも役立てばと思う。

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Translation copyright (C) 1998 by Prentice Hall Japan,
Copyright (C) 1997 Hewlett-Packard Company